プロジェクト2024を振り返る
今年も年初にプロジェクトを設定しないことにして歩み出した
昨年から始めたスタイルだが、この方が思いもかけないことが出てくるので面白いのが理由である
今年は、以下のようなことをやっていた
1)カフェ/フォーラムの開催
これまでは春秋の年2回開催だったのだが、今年は夏にもフォーラムFPSSを開くことにした。具体的には、以下のようなプログラムで行った。いずれの会も充実した議論が展開し、わたし自身も多くの発見があった。参加された皆様には改めて感謝したい。
春のカフェ/フォーラム
◉ 2024年3月6日(水)
テーマ: J・F・マッテイの『古代思想』を読む(2)エンペドクレスとヘラクレイトス
◉ 2024年3月9日(土)
① 矢倉英隆 シリーズ「科学と哲学」④ ソクラテス以前の哲学者-4 アナクサゴラス
② 木村俊範 日本のテクノロジーには哲学が無かったのか、置き忘れたのか? 一テクノロジストの疑問 <第9回発表のディスカッション・セッション>
③ 佐賀徹雄 社会のための科学について考えること――元工学研究者の問い
◉ 2024年3月12日(火)
テーマ: スピノザと共に「知性改善」を考える
◉ 2024年3月14日(木)
テーマ: 意識研究では何が問題になっているのか
◉ 2024年4月6日(土)
テーマ: プラトン哲学からものの見方、生き方を考える
夏のフォーラム
◉ 2024年7月13日(土)
① 矢倉英隆 シリーズ「科学と哲学」⑤ ソクラテス以前の哲学者-5 デモクリトス
② 伊藤明子 目的論と科学――カントの有機体論が開いた視座
③ 林 洋輔 学問と「終極」の狭間をめぐる討議――体育哲学からの考察――
秋のカフェ/フォーラム
◉ 2024年10月19日(土)
テーマ: 最初の形而上学者パルメニデス
◉ 2024年11月5日(火)
テーマ: J・F・マッテイの『古代思想』を読む(3)パルメニデス
◉ 2024年11月9日(土)
① 矢倉英隆 シリーズ「科学と哲学」⑥ 科学の創始者としてのプラトン
② 矢倉英隆 マルセル・コンシュの哲学(代替演題)
③ 阿戸 学 日本の背骨としての仏教思想
◉ 2024年11月15日(金)
テーマ: シリーズ『免疫から哲学としての科学へ』を読む(1)免疫のメカニズムが見えてくるまで
2)ISHEメンバーの設置
最近のカフェ/フォーラムにおける特徴の一つに、参加者との相互作用から新しい方向性が見えてくるということが挙げられる。サイファイ研究所ISHEと緩やかな関係を結ぶ立場を設けては、という提案を受けて「ISHEメンバー」を設置することにしたのもその一例である。詳細はISHEメンバーのリンク先をご覧いただきたい。これからのカフェ/フォーラムに参加される方も順次メンバーになっていただくことにしている。ご理解とご協力をよろしくお願いしたい。
3)Immunity: From Science to Philosophy(CRC Press)の刊行
昨年刊行した『免疫から哲学としての科学へ』(みすず書房、2023)の英語版を、8月5日に刊行することができた。これで免疫に関する現段階でのまとめを日英での発表が終わったことになる。この2冊は、免疫について科学と哲学から論じようとした文化的成果であると認識している。これがこれからどのように深まりを見せるのか、興味深いものがある。なお、日本語版については、2025年のサイファイカフェSHE(東京と札幌)で読書会をすることになっている。興味をお持ちの方の参加をお待ちしております。
来年もサイファイ研究所ISHEの理念と活動にご理解とご協力をいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。