『生き方としての哲学』

 


生き方としての哲学: より深い幸福へ――アドー、コンシュ、バディウと考える(ISHE出版、2025)

Kindle版  ぺーバーバック


本書は、著者が2017年から主宰しているフランス語を読み哲学する「ベルクソンカフェ」で取り上げた現代フランスを代表する3人の哲学者、ピエール・アドー(1922~2010)、マルセル・コンシュ(1922~2022)、アラン・バディウ(1937~)の思想を振り返りながら、そこから現れてくる哲学すること、生きること、さらにそのことと深く結びついてくる幸福という根源的な問題について、著者独自の幸福論も交えながら深く思索されたエセーである.ここに紹介されている古代から現代に至る人類の知恵のなかに、AI 時代を生きるわれわれにとって鍵となる貴重なヒントが散りばめられている。お手に取ってお読みいただければ幸いです。

よろしくお願いいたします。


目次:

はじめに

第1章 ピエール・アドーによる魂の鍛錬

 1.魂の鍛錬

  1.1. 生きることを学ぶ

  1.2. 対話することを学ぶ

  1.3. 死ぬことを学ぶ

  1.4. 読むことを学ぶ

 2.生き方としての哲学

第2章 マルセル・コンシュの形而上学

 1.コンシュが書き残したもの

 2.2006年にコンシュが語っていたこと

 3.哲学者とはどういう人間なのか

 4.無限から自然主義的形而上学へ

 5.縮小された時間と果てしない時間

第3章 アラン・バディウが考える幸福と反哲学

 1.バディウとの最初の出会い

 2.『真の幸福の形而上学』を読む

  2.1.哲学と哲学の欲求

  2.2.幸福によって試される哲学と反哲学

 3.出来事に忠実に向き合うということ

第4章 生きること、哲学すること、そしてより深い幸福へ

 1.生きることと哲学すること

 2.「生きられた確信」(convictions vécues)

 3.意識と幸福の3層理論

 4.時間の捉え方と幸福

おわりに